流行性角結膜炎の迅速診断キット「クイックチェイサーAdeno 眼」導入しています
当院では流行性角結膜炎(EKC:epidemic keratoconjunctivitis、通称「はやりめ」)の迅速診断方法として、「クイックチェイサー Adeno 眼」という、患者様への負担の少なく検出感度の高い新しいキットを導入しています。お子様でも泣かずに検査できていますよ!
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流行性角結膜炎はアデノウイルスによる感染症です。感染力が強く、学校保健安全法の第三種に指定されており、医師が感染の恐れがないと認めるまで出席停止となります。
主な症状は急に発症する目の充血、めやに、ゴロゴロ感、涙目などです。。感染力が強いので両眼が感染しやすいですが、最初に発症した目の方が症状が強く出ます。
今までは、アデノウィルスの8、19、37型のいずれかの流行となっていると考えられていて、季節としては8月を中心として夏に多いとされていました。しかし、最近の動向では53型や54型が増加していて、夏以外でも流行がみられています。
ときに、花粉症ピーク時にはアレルギー性結膜炎の所見と似通うことがあり、春先に目の充血と涙目を訴えてみえる患者さんの場合に見分けることが困難なことがあります。
そのような時、正確な診断を行うのに役に立つのが、アデノウィルス検査用キットです。当院では、流行性角結膜炎の迅速診断のために「クイックチェイサー Adeno 眼」を導入しています。2017年7月から販売開始となっているものです。
導入した理由としては、
1.以前からある迅速診断キットでは検出できない最近流行している53型や54型も網羅していること
2.最大の利点として、これまでの綿棒擦過のものと違い濾紙で涙液・結膜浸出液をしみこませることで検体をとるため、検査の際に痛みを劇的に軽減できるようになったこと。
3.検出感度が高いこと。(約8割)
です。
おかげさまで、お子様でも心配なく施行できるようになりました。取ったサンプルを抽出液に溶かして、判定プレートにたらすと、7分後に判定可能となり、陽性か陰性かがひとめで分かります。
検査の感度が約8割といわれていますので、たとえ検査が陰性でもアデノウィルス感染を100%否定できませんが、陽性に出た場合はほぼ100%の確率でアデノウィルス感染と診断できます。
当院では、患者様により負担の少ない検査で、より正確な診断・適切な治療をできるよう努力していきます!
久喜かわしま眼科(埼玉県久喜市:アリオ鷲宮西隣り&ケーズデンキ鷲宮店隣・2018年1月31日開院。久喜市、鷲宮、菖蒲、栗橋をはじめ、幸手市、加須市、宮代町、杉戸町、白岡市などからもアクセス便利です。)
○主な診療内容:眼科一般診療、日帰り白内障手術、日帰り網膜硝子体手術、日帰り眼瞼手術、緑内障治療、硝子体内注射、レーザー治療 など